どの油脂(オイル)を摂るかで腸内環境が良くも悪くもなるって知ってた?

脂(オイル)は、どの種類のものを摂るかで、腸内環境に与える影響は大きく違います。悪い油脂を摂っていると、腸内環境以外にも色々な健康被害を与えることにもなりかねません。腸内環境を含めカラダに良い油脂(脂質)を摂りましょう!

目次

油を摂ると太る?

油(脂)と言うと太るというイメージが強く、肥満防止のためとか、ダイエットのためということで極端に油脂を摂ることを避ける女性が多くいるようです。

 

しかし、油脂にも色々な種類があって、摂ることで腸内環境を良くしてくれる油脂もあるのです。そもそも油脂(脂質)は、タンパク質、炭水化物と並ぶ三大栄養素の一つで、生きていく上で欠かすことのできない栄養素なのです。

 

脂質の種類

私達が食べることで摂取する油脂(脂質)には、分子の構造によって飽和脂肪酸不飽和脂肪酸があります。

【 飽和脂肪酸 】

・10~20℃程度の室温で固体のあぶら(脂)
・動物性脂肪に多く含まれる
・体内に蓄えやすく、主にエネルギー源となる

 

【 不飽和脂肪酸 】
・10~20℃程度の室温で液体のあぶら(油)
・植物や魚の油脂に多く含まれる
・人のカラダの細胞を作るための成分となる

もう少し、詳しく一覧にしてみましょう。

 

脂肪酸の種類

名  称 脂肪酸の種類 含まれる主な食品 備 考
飽和脂肪酸 酪酸、ミリスチン酸、アラキジン酸など バター、ラード、ココナッツオイル  摂りすぎると悪玉菌を増やすことに






シス型

多価不飽和脂肪酸
(オメガ3系)

α‐リノレン酸、DHA、EPA 亜麻仁油、えごま油、シソ油、魚油など  善玉菌(乳酸菌)を増やしてくれる

多価不飽和脂肪酸
(オメガ6系)

リノール酸、アラキドン酸 サラダ油、紅花油、ごま油、コーン油、肝油など  摂り過ぎに注意!

一価不飽和脂肪酸
(オメガ9系)

オレイン酸、パリミトレイン酸 オリーブオイル、椿油など  便通を良くして腸の働きを助ける
トランス型 トランス脂肪酸  トランス脂肪酸 マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング/パン、ケーキ、ドーナツ、揚げ物など  出来るだけ摂らないように注意!

※ オメガ3系、オメガ6系の脂肪酸は、必須脂肪酸で体内で作ることができない脂肪酸です。

 

腸内環境を整える油脂とは?

カラダに良い腸内環境を整える油脂としては、不飽和脂肪酸の中でもシス型と言われるオメガ3系、6系や9系の脂肪酸です。これらは、バランス良く摂る必要があり、オメガ6系は摂りすぎると、カラダに悪影響を与えるので注意が必要です。

 

多価不飽和脂肪酸(オメガ3系)

α‐リノレン酸(亜麻仁油、えごま)、DHA・EPA(サバ、さんま、いわし、まぐろ、ブリなどの青魚)

 

オメガ3系脂肪酸は、腸内の善玉菌(乳酸菌)を増やしてくれるので、腸内環境を整える効果がある。それ以外にも以下の効果があります。

【 オメガ3系脂肪酸の効果 】

・中性脂肪を減らす
・コレステロール値を調整
・血液サラサラ効果(血小板の凝固抑えたり、血管をしなやかにするなど)
・アレルギー症状の緩和(アトピー性皮膚炎など和らげる)
・脳の認知機能の改善(脳細胞を活性化して記憶力や学習能力の向上)
・美肌効果
・うつ病の予防 など

 

多価不飽和脂肪酸(オメガ6系)

リノール酸(サラダ油、紅花油、ごま油、コーン油)、アラキドン酸(肝油)など

 

オメガ6系脂肪酸も必須脂肪酸であるため、細胞膜やホルモンを作るために必要な脂肪酸です。

家庭や飲食店では、オメガ6が含まれたサラダ油や紅花油を調理に使用されていたり、マヨネーズやドレッシング、カレーやシチューのルーなどにも含まれていることから、知らず知らずのうちにリノール酸(オメガ6)を必要以上に摂取している場合があります。

 

オメガ6系脂肪酸のリノール酸は、かつては血中のコレステロール値や中性脂肪値を下げるので、体に良い油と言われていましたが、悪玉コレステロールだけじゃなく善玉コレステロールまでも減らしてしまうことが分かって来ました。さらにアトピー性皮膚炎などアレルギー症状を悪化させたりするので、オメガ6系脂肪酸は、摂り過ぎには注意が必要です。

 

一価不飽和脂肪酸(オメガ9系)

オレイン酸(オリーブオイル)、パリミトレイン酸(マカダミアナッツ)

 

オメガ9系脂肪酸は、オリーブオイルに代表されるようカラダに良い効果をもたらしてくれます。腸のぜん動運動(ウンチを腸から肛門まで運ぶ動き)を促進したり、乳化作用でウンチをやわらかくして便秘になりにくくする働きがありますので、腸内環境を整えるには適量であれば有効です。

 

しかし、やっぱり注意したいのが、カロリーなんです。オリーブオイルと言っても、他の油脂と比べて少ない訳ではなく、1gあたり、約9キロカロリーもあるんです。摂りすぎるとやっぱり肥満になってしまいます。

 

【 オメガ9系脂肪酸の効果 】

・腸を刺激したり乳化作用でウンチをやわらかくして便秘解消
・酸化を抑えて老化を防止(アンチエイジング効果)
・皮膚に弾力を与え肌荒れやくすみを予防(美肌効果)
・悪玉コレステロールを減らし、血液サラサラに  など

 

摂ると腸内環境を悪化させる脂肪酸

飽和脂肪酸

バターやラードと言った飽和脂肪酸は、動物の脂肪に多く含まれており、動物性脂肪とも呼ばれます。悪玉菌の栄養分(エサ)となって悪玉菌を増やし、腸内環境を悪化させやすくなります。

 

また、多量に摂ると体内のコレステロールや中性脂肪を増加させ、動脈硬化や心筋梗塞、高脂血症などの生活習慣病を引き起こす原因となります。

 

トランス脂肪酸

トランス脂肪酸は、使いやすくするために、液体の油である不飽和脂肪酸に水素添加という加工技術を加えて固体の油脂にする時に作られます。人工的に作り出された油で、代表的なものは、マーガリンや揚げ油です。ラードの代用品としてマーガリンから水分と添加物を除いたショートニングにもトランス脂肪酸は多く含まれます。

 

当然のことですが、マーガリンやショートニングを使って作ったパン、ケーキ、ドーナツ、揚げ物などにもトランス脂肪酸は多く含まれることになります。

 

トランス脂肪酸は、人工的に作り出された自然界にない構造の油なので、腸内細菌のバランスも崩してしまうことになり、腸内環境は悪化してしまいます。

 

【 トランス脂肪酸の健康被害 】

血液中のLDL(悪玉)コレステロールが増えて、HDL(善玉)コレステロールが減るため、動脈硬化や心臓疾患、ガン、免疫機能、認知症、アトピーなどのアレルギー症状への悪影響が報告されている。

 

さらに、トランス脂肪酸は、分解や代謝されにくいため、大量のビタミンやミネラルが消耗されて、カラダに大きな負担がかかってしまいます。

このように腸内環境をはじめとして、カラダの健康被害を与える油脂は、必要以上に摂らないように注意しましょう。

 

何か対策はしていますか?

そうは言っても、揚げ物やファストフード、インスタント食品などカラダに良くない系の油脂を含む食品を全く食べないなんてことも無理な話です。極力控えるにして、やっぱりある程度は食べてしまうのです。止められないものは、無理してやめてストレスをため込むよりは、ある程度は食べるのが精神的にも良いです。

 

腸内環境を整えるためには、善玉菌を増やす対策もとっておかないと、腸内環境は悪くなるばかりです。便秘がちであったり、トイレの後の臭いが気になったり、ガスでお腹が張ったりしてたら、それはもう腸内環境が悪化している状況です。普段から、善玉菌を摂って対策しておきましょう。

 

そのまま放っておきますか? それとも何か対策をとりますか?

 腸内環境を整える対策は、こちら

 

 

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