厚生労働省の調べでは、便秘人口は男女共に65歳以上の高齢者層が最も多いようです。
若いころは便秘なんて全くしなかった人も歳を取り老人になるにつれて便秘になる方は、多いようです。
高齢者が便秘になりやすい原因とその解決方法について説明させていただきます。
女性の便秘と男性の便秘
女性は20代から徐々に便秘人口が増えていくのですが、男性の場合は40代くらいまでは便秘の人は少ないのですが、定年退職後ぐらいからどんどん増えて、最終的に高齢者と呼ばれる75歳を越えると男性も女性も便秘をしている人の数は同じくらいになってきます。
(参照元) 厚生労働省HP 平成 25年 国民生活基礎調査の概況
(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa13/dl/16.pdf)
高齢者の便秘の原因
では、高齢者になると便秘になりやすくなるのでしょうか?ここでは、高齢者が便秘になりやすい原因をまとめてみました。
【大腸機能の低下】
加齢により腸自体の機能の衰えや、大腸壁の弾力性の低下、ビフィズス菌の数の減少による腸内環境の悪化などで大腸が十分に活動できないと、腸内に便が長い時間とどまることになり、大腸が必要以上に水分を吸収して、便が硬くなって排出しにくくなってしまいます。
【食べる量の減少】
加齢により消費カロリーも減り、消化機能の低下により、食べる量が減少してしまうと、当然、排出する便の量も減ってしまいます。
そうなると、作られる便の量も少なくなるので、便意を感じにくくなってしまうのです。
また、高齢になると水分の補給もトイレや尿漏れを気にするあまり、十分に飲まなくなることも、便を固くしやすくなるのでよけいに便秘の原因となってしまいます。
【筋力の低下】
運動不足や加齢による肉体の衰えのために、排便するのに必要な筋力(腹筋や肛門括約筋)が弱くなり、便を押し出すことが難しくなります。
【知覚神経の鈍化】
便が直腸まで届くと直腸の神経が大脳を刺激することで便意を感じますが、高齢により知覚神経が低下して便意を感じにくいために、排便するキッカケがつかめなくなってしまっているようです。
高齢者の便秘を解消するには
このまま便秘を放っておくことは、高齢のカラダにとってとても負担が大きくなってきます。
便秘によって腸内環境が悪化すると免疫力も低下して、カラダの不調や病気にかかりやすくなり、高齢者にとってはとても危険です。できるだけ早く解消しましょう。
【トイレ習慣をつける】
便意を感じたらすぐにトイレに行くことが一番大切ですが、朝食後の一番腸が活動している間の決まった時間に、トイレに行く習慣をつけることも重要です。
初めは、トイレに行っても出ない場合が多いかもしれませんが、毎朝のトイレ習慣をつけることで出やすくなっていきます。
【運動の習慣をつける】
体を鍛えるという程のハードな運動ではなく、いまの筋力を維持する程度の散歩や家事といったちょとした運動で良いのですが、毎日続けて習慣とすることが重要です。
【食生活を改善する】
食生活を改善することが一番効果があり、高齢者の便秘を解消することも可能です。以下の点を注意して食生活を改善しましょう。
★水分
食事中に食べ物と一緒にしっかり水分を摂ると効果があります。味噌汁やスープなどをしっかり飲みましょう。
食事中以外で飲み物だけを摂った場合は、オシッコとして出るだけなので、食事と一緒に水分を摂るようにしましょう。
★食物繊維
食物繊維は、胃腸で消化・吸収されることなく大腸まで届き、便を程よい硬さにしたり、排出しやすくしてくれますので、きちんと摂ることが必要です。
食物繊維には、不溶性食物繊維(穀物類、イモ類、豆類、野菜類など)と水溶性食物繊維(海藻類、果物類、野菜類など)の種類ありますが、気をつけないと不溶性のものばかり摂ってしまいます。
不溶性食物繊維ばかり摂るとよけいに便秘になってしまいます。
良いバランスとしては、水溶性1:2不溶性 と言われています。
★善玉菌を増やすもの
加齢(40代、50代以上)になると善玉菌の一種であるビフィズス菌が極端に減ってしまいます。ビフィズス菌は、腸のぜん動運動(腸内の便を肛門まで運ぶ動き)を活発にする働きを持っています。
減ってしまったビフィズス菌の栄養分(エサ)となって、ビフィズス菌=善玉菌を効果的に元気に増やしてくれるのが『オリゴ糖』です。
オリゴ糖は、高齢者の身体に負担をかけずに効果的に善玉菌を増やしてくれます。
ビフィズス菌を増やして便秘を解消
高齢者であると寝たきりで、便意を感じると近くのポータブルトイレを使って排便しているような方でも、毎日便が出ないと嫌だと思う割合が高いようです。
そうなると、やはり腸内の善玉菌を増やして、腸のぜん動運動に働きかけるのが一番安全で高齢者のカラダにも優しい対応と言えます。
ビフィズス菌を増やすのにその栄養分であるオリゴ糖は、オリゴ糖であれば何でも良いという訳ではありません。
腸内のビフィズス菌は、約30種類以上いますが、そのビフィズス菌達はエサとなるオリゴ糖の種類によって好き嫌いがあるため、1種類だけのオリゴ糖では効果が薄く、複数のオリゴ糖をうまくブレンドしたものでないと、効果のあるなしが人によって大きく違ってきます。
自然由来の高純度オリゴ糖を何種類も、うまく配合してどのビフィズス菌にも効くように作られたオリゴ糖含有食品があります。
実際に、私も私の家族も使ってみたのですが、しっかり効果を感じることができました。
赤ちゃん、妊婦さん、高齢者にまで家族全員で使うことができるオリゴ糖です。