タンニンは、適度な量なら便秘に悪い影響を与える訳ではありませんが、摂り過ぎることで便秘を引き起こす可能性が高くなるので注意が必要です。すでに便秘なら、ひどくしないためにもタンニンを含む食事・飲み物は控えたほうが安心です。
そもそもタンニンとは
タンニンは、カテキンが酸化したものなので、脂肪の消費を促進したり、コレステロールの吸収を抑制したりと、生活習慣病の予防に効果があります。
タンニンには、ウンチを固くする効果があり、もともと下痢を止める薬に使われています。なので、下痢や軟便の方にとっては、とてもありがたいのですが便秘の人にとっては、便秘をひどくする可能性があるので、できるだけ摂らないようにするのが無難です。
タンニンが便秘を引き起こす理由
①タンニンは、うんちを固くする効果があるため、固くなったウンチがスムーズに腸内を移動して排出されにくくなることで、便秘になりやすいです。
②タンニンは、普通に摂っている分には人体に対して有害ではないですが、摂りすぎてしまうと、腸粘膜のタンパク質と結合して特殊な被膜を作る作用のため、腸のぜん動運動(うんちを腸から肛門へ運ぶ動き)を弱めてしまいます。スムーズにウンチが出て行かないので便秘という症状になります。
③タンニンは『収れん作用』(アストリンゼント効果)と呼ばれるタンパク質を変化させることにより組織や血管を縮める作用があり、血管が収縮することで腸に血液が届きにくくなって、腸の動きが低下してしまいます。これまた、腸のぜん動運動を弱めてしまうので、便秘を引き起こすことになってしまうのです。
タンニンを多く含むもの
身近にあるタンニンを含むものは、以下のようなものがあります。
・渋柿 |
お茶やコーヒーなどは、日常的に飲むものなので、止めることはなかなか出来ないですが、よっぽどたくさん飲まないかぎりはタンニンの摂り過ぎにはなりません。
しかし、便秘がひどくなってきた場合には、タンニンを含むものは、できるだけ摂らない方が無難です。タンニンを摂ってしまったら、反対に腸のぜん動運動を正常にしてくれる善玉菌を増やして、腸内環境を改善するようにするのが、安全に早く便秘を解消できると言えます。