ピロリ菌除菌後は、便秘になりやすいのです。ピロリ菌の検査をしたことがありますか?
胃の中にピロリ菌がいると診断されると、ピロリ菌を除菌するための抗生物質の副作用で便秘になる場合があります。
この副作用で腸内環境を悪くしたままにしておくと危険です。その対策は?
ピロリ菌を除菌する理由
胃潰瘍や十二指腸潰瘍にかかった人の90%以上は、胃の中にピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)を持っていると言われています。
それだけピロリ菌と胃や十二指腸の潰瘍とは関係が深いです。近年では、胃がんの発症にも大きく関係していることがわかってきています。
ピロリ菌を胃の中で飼っていることは、それだけ胃や十二指腸の潰瘍、胃がんになりやすいということが言えるので、多くの場合、ピロリ菌を除菌する処置が取られます。
ビロリ菌の除菌で便秘になるのは
ピロリ菌は一旦感染して胃の中に住み着いてしまうと、薬(抗生物質など)によって除菌しない限りは、身体の中から出て行くことはありません。
ピロリ菌の除菌薬として抗生物質が使われることが多く、この抗生物質の副作用が問題となります。
抗生物質は胃や腸にいる腸内細菌をすべて殺してしまうので、善玉菌も悪玉菌も死滅させてしまうのです。特に善玉菌を大量に殺してしまうと腸内細菌の善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れてしまいます。
そして腸の働きが低下すると、便秘や軟便、下痢、発疹や吐き気、めまいといった副作用を引き起こします。
善玉菌が減ったのを放置するのは危険!
ピロリ菌の除菌により便秘になってしまい、それを放置しておくと今度は、大腸がんのリスクが高くなってしまいます。
大腸がんになる前に色々な身体の不調(病気)にもかかりやすくなってしまうので注意が必要です。
善玉菌が少ないままでいると、腸内環境が悪化して悪玉菌がどんどん増えていってしまうのです。
悪玉菌は、有害物質を作り出します。その有害物質は腸をマヒさせて、腸の働きを低下させてしまいます。
腸の働きが低下すると、消化・吸収・排便といったことがきちんと出来ないので、スムーズにウンチを出せないことが大きな問題となります。
腸の中に長くウンチが残っていると、それを悪玉菌が腐敗させ有害物質をさらに作ってしまったり、ウンチとして老廃物や有害物質を体外に出せないことで、腸壁から有害物質を吸収して血液に取り込んで全身に送ってしまうようになります。
そうなると、全身を血液に混ざって有害物質が巡ってしまうので、カラダのあちこちに不調(病気)が出てくるようになります。
免疫力(抵抗力)も弱まるので、外部からのウィルスや細菌にも、体内で発生するがん細胞にも対応できなくなって風邪をひきやすくなったり、アレルギー症状(花粉症など)が悪化したり、大腸がんになりやすくなるなど健康を害するようになります。
大腸がんは、日本女性の死因の第1位で、日本男性の第3位にランクされ、とっても腸内環境の悪化と関連性のある病気と言われています。
出典:「平成27年(2015)人口動態統計(確定数)の概況」(厚生労働省)
早急に善玉菌を増やしましょう
早めに、善玉菌を増やしておく必要があります。一番理想的なのは、ピロリ菌の除菌をする前から善玉菌(乳酸菌など)を摂取しておいて、腸内環境を善玉菌の多いキレイな環境にしておくことです。
普段から悪玉菌による有害物質の影響を少なくして腸の働きを活発化させ、消化・吸収・排便がスムーズになるようにしておくことです。
減ってしまった善玉菌は、早急に増やすことで腸内環境は整えられて、便通(便秘、軟便、下痢など)の改善だけでなく、免疫力(抵抗力)も高まっていくため、風邪やインフルエンザの予防や症状改善、花粉症の予防や改善、アトピー性皮膚炎の改善、ガンの予防、高血圧を改善する効果などがあります。