飲み会が多かったり、お酒が好きでやめられなかったりと、お酒(アルコール)を飲む機会が多くなると、腸内環境を悪化させて便通(下痢や軟便)も悪くしたり、身体の色々な臓器に負担をかけて、健康を害してしまいます。
肝臓だけでなく胃や腸にもダメージ
アルコール(お酒)を飲み過ぎると、消化・吸収機能が低下し下痢を起こします。アルコールを飲むと、約20%は胃で吸収され、残りは小腸の壁から吸収されて血液の中に溶け込みます。血液中に入り込んだアルコールは肝臓に運ばれて分解されます。
アルコールの飲み過ぎは、肝臓に大きな負担をかけることはご存知の通りですが、肝臓以外にも胃や小腸にも大きなダメージを与えてしまいます。
下痢になる理由
アルコールはカフェインなどと同じ刺激物ですので、胃では、粘膜がただれたりして、急性胃炎が起こる場合もありますし、アルコールが高濃度のまま小腸にまで運ばれると、小腸の粘膜を刺激し、傷つけたりして、小腸の粘膜に斑点状の出血が起こる場合もあります。
そのようにして、胃や小腸が炎症を起こすと、食べ物を十分に消化することができなくなり、消化不良による下痢が発生しやすくなります。
胃や小腸が炎症までいかなくとも、アルコールには腸のぜん動運動(ウンチを腸から肛門まで運ぶ動き)を活発にする働きがあり、適量のアルコールであれば、適度にぜん動運動を刺激するのですが、多く摂取すると活発になりすぎることでウンチが腸の中を早く移動してしまいます。
腸内で適度に水分が吸収されるべきところを通常より早く腸を通過することで、便から十分に水分が吸収されないことで下痢になってしまいます。
さらには、アルコールが腸の水分吸収機能を低下させることで、余計に下痢をひどくします。
飲み過ぎは、腸内環境を悪化させます
長年たくさんのアルコールを飲み続けていると、小腸の消化酵素(ラクターゼなど)の働きが低下してくるため、慢性的な下痢になりやすいと言えるでしょう。
アルコールを大量に摂りすぎると、体内で大量の活性酸素も発生するため、アルコールを分解する腸内細菌が減ってしまいます。
アルコールの分解を手助けする腸内細菌が減ることで、分解されないままのアルコールがそのまま吸収されることで、カラダに大きなダメージを与え、腸内環境を悪化させます。
さらにアルコールが分解される過程でアセトアルデヒドと呼ばれる二日酔いの原因となる物質ができるのですが、このアセトアルデヒドが大腸がんのリスクを高める要因の一つであることが分かってきました。
大腸がんは、日本女性の死因の第1位で、日本男性の第3位にランクされ、とっても腸内環境の悪化と関連性のある病気と言われています。
出典:「平成27年(2015)人口動態統計(確定数)の概況」(厚生労働省)
その他にも肝臓・膵臓の障害、糖尿病など、さまざまな病気の原因になりますから注意しましょう。
飲酒も適度な量に抑え、休肝日をもうけるなどしましょう。
アルコールの多量摂取は、どうしても腸内環境を急激に悪化させてしまいますので、日頃から、腸内環境を整えておく必要があります。
善玉菌を補給しましょう!
お酒が好きで、どうしてもお酒はやめられないという方も多いと思います。事前に腸内に善玉菌を摂り入れることで、腸内環境の悪化を防ぐことができます。
善玉菌を増やして腸内環境を整えておくと、腸のぜん動運動を正常にして、便通異常(下痢や軟便)を起こしにくくしてくれます。
私も下痢や軟便が続く日がありましたが、善玉菌をたくさん摂り入れることで、下痢や軟便を改善することが出来ました。