ウンチがしたいという便意があって、トイレに入ってもウンチが全く出てこないってこと(便秘)、ありませんか? 特に女性に多く見られる現象なんですが、原因と対策を説明いたします。
便意があってもウンチが出ない理由
便意があっても、なかなかウンチが出てこない理由の代表的なものは、以下の2つになります。
・筋力(腹筋)が弱くて、押し出せない場合 ・肛門の手前でウンチが固まっている場合 |
便意があるということは、ウンチが肛門のすぐそばの直腸まで届いていることになります。その後は、直腸の押し出す力と、踏ん張ってウンチを絞り出す息む(いきむ)力の両方を使って排便することになります。
食後に腸が活発に動いている時は、直腸がすんなり押し出してくれるので、いきむ力は、ほとんど必要ありません。これが、快便の状態です。また、下痢をしている時もほとんどいきむ力は必要なく、勝手に出てしまいます。
しかし、そうでない場合は、いきむ力として必要な横隔膜や腹筋の力を使って圧力をかけてウンチを押し出すのですが、腹筋の筋力がない場合はウンチを肛門から外に出すことが出来ません。(腹筋が弱くて、押し出せない場合)
もう一つは、ウンチが固くなってしまっている場合は、ある程度、腹筋力があっても肛門に固いウンチが引っかかっているので、なかなか外に出すことは出来ません。
筋力(腹筋)が弱くて、押し出せない場合
直腸まで降りてきたウンチに「いきむ力」を加えて、肛門の外に押し出す訳ですが、いきむと直腸の上部が閉じられて、ウンチが大腸側に後戻りしないようになります。そして、肛門側に横隔膜や腹筋の力を使って、チューブを押し出すようにウンチをひねり出します。
女性や高齢者のように筋力(腹筋)が弱い場合は、踏ん張りきることが出来ないために、ほんの手前でウンチを出すことが出来ていないのです。
若い女性でもダイエットするために筋力を落としてしまうと、腹筋の筋力も低下して、いきむ力が足りなくなってウンチを押し出せないために便秘の症状があるケースも多々あります。
→ 筋力(腹筋)が弱くてお困りの場合は、こちらを参照してください。
肛門の手前でウンチが固まっている場合
肛門の大きさは決まっているので、いくらかは拡がるかも知れませんが、固くなったウンチが拡がった肛門以上の大きさになると、いくらいきむ力が強くても出すことには無理があります。
ウンチも最初から固いわけではないのですが、大腸や直腸の中に長い時間とどまった状態でいると、大腸や直腸がウンチから水分を吸収していくのです。腸内にとどまっている時間が長ければ長いほど、どんどん固くなってしまいます。
無理をして出そうとすると、肛門を傷つけてしまいます。肛門が裂けてしまって、切れ痔になると、さらにつらい思いをすることになりますよ!