さつまいもを食べると、おなら(屁)が出やすいと聞いたことはありませんか? さつまいもは、腸内フローラを改善して腸内を整え、便をスッキリ出す働きがあるようです。
さつまいもは、何で出来ている
さつまいもは、基本的には炭水化物なので、糖質(でんぷん など)と食物繊維を主成分として出来ていると言えます。その他には、ビタミンB群、ビタミンC、アミノ酸が多く含まれています。
栄養素 |
働き |
---|---|
糖質(デンプンなど) |
・糖質はすみやかに消化・吸収されて、エネルギーに変えられ、運動したり体温を保ったり、成長するために必要な物質を作る |
食物繊維 |
・善玉菌の栄養分(エサ)となり、腸内環境を改善 ・急激な血糖値の上昇を予防 |
ビタミンB群 |
・食べた栄養素(タンパク質、脂質、糖質など)を人が活動するエネルギーに変える |
ビタミンC |
・抗酸化作用で美肌効果 |
カリウム |
・過剰なナトリウムを排出し、血圧上昇を防ぐ |
炭水化物は、腸内フローラを良くする働きがあるようです。
さつまいもを食べると屁が出やすいのは?
さつまいもに含まれるデンプンには、消化されにくいタイプのβグルコシド結合のデンプンがあり、消化されなまま大腸まで届きます。
βグルコシド結合のでんぷんは、ブドウ糖が複雑に絡み合って作られているので、ヒトの胃や小腸では消化・吸収されにくく、大腸まで届いて善玉菌(ビフィズス菌など)のエサとなります。
善玉菌がデンプンを分解する時に乳酸だけではなく、二酸化炭素や短鎖脂肪酸を作り出します。この二酸化炭素が大量に発生するとオナラの元になる訳です。
そして、さつまいもには不溶性食物繊維も多く含まれます。不溶性食物繊維も小腸では消化しにくいため、大腸までそのままの姿で届きます。
不溶性食物繊維は、大腸に届くと水分を吸収して大きく膨らんで大腸を刺激して、大腸内の便やガスを肛門まで運ぶ動きの蠕動運動というのを活発にするのです。
蠕動運動が活発になると、便やガス(オナラ・屁)が体外に排出される働きが盛んになるので、屁が出やすくなってしまうのです。
このオナラの主成分は、善玉菌が作る二酸化炭素なので、ほとんど匂いはありません。
あなたのオナラの臭いは大丈夫ですか? オナラが臭いという方は、こちらを参考にしてください。
さつまいもが腸内フローラに与える影響
さつまいもに含まれる消化しにくいタイプのデンプンや、不溶性食物繊維は、大腸に住んでいるビフィズス菌などの善玉菌の栄養分(エサ)となるので、腸内に善玉菌が増えます。
また、腸の蠕動運動も活発にすることから、便やオナラが肛門までスムーズに運ばれるようになり、便詰まりが解消されるように働きます。
サツマイモを食べることで、腸内に善玉菌が増えたり、便通が改善されるため腸内環境が整って、腸内フローラにも良い影響を与えます。
しかし、さつまいもばかりを食べる訳にもいきませんので、腸内フローラに良い食べ物を紹介いたします。
→ 腸内フローラを改善するのに食べておきたい食べ物(食事)は、こちら
さつまいもを手軽に美味しく食べる
腸内フローラに良い働きをするサツマイモなんで、オナラが出やすくなるという面もありますが、意識して摂りたい食材です。せっかく食べるならより美味しく頂きたいものです。
さつまいもは、うまく火を通してあげると甘さが引き立つ焼き芋になるのですが、急激に熱してしまうとその甘味も半減してしまいます。
簡単にさつまいもを温めるのに電子レンジがありますが、使い方をうまくしないと美味しい甘味は出てきません。
さつまいもは、ゆっくりと時間をかけて加熱することで、アミラーゼという酵素の働きが活性化して、麦芽糖という甘み成分をたくさん作り出すことが出来ます。
では、電子レンジでゆっくりと加熱するにはどうするのでしょうか?
電子レンジで簡単により甘くする、サツマイモの調理方法
① 皮のついたままのサツマイモを水で洗って、キッチンペーパーを2枚使って包む。 ② キッチンペーパーで包んだイモをキッチンペーパごと、水でヒタヒタに濡らす。 ③ そのまま電子レンジにて、約500wで2分間ほど加熱。 ④ 次に解凍モードまたは、約100~200wで20分間加熱。 |
ぜひ、試してみて下さい。
いくらサツマイモが腸内フローラに良いと言っても、毎日食べるのは難しいです。