残便感(残便意)は、恐ろしい病気が隠れている場合があります。原因を知って早くスッキリしましょう。
排便してもまだ何か肛門の奥に残っているような感じがするのが残便感(残うん感・残ぷん感)ですが、毎朝、うんちが出ているからといっても残便感があるような方は、『便秘』と言えますよ。
目次
残便感とは
トイレに行って大便をして便を出したはずなのに、何だかスッキリしなくてまだ残っている感じがすることを医学的には、残便感があると表現します。
残便感は、偏った食生活、不規則な生活習慣、運動不足や、睡眠不足、ストレスなどによって引き起こされます。
残便感は女性に多い?
残便感は、男性よりも女性に多くみられる症状のようです。
では、具体的に残便感は、どの様に起きているのでしょうか?
・便意を感じて、トイレに行ってもウンチがなかなか出てこない。 ・毎日朝トイレに行ってウンチは出ても、まだ残っているような、出し切れていない感じがあって、しばらく間をおいて、またウンチがしたくなる。 ・ウンチが出た後も、まだ残ったうんちが肛門の出口付近にあるような感じがあり、もう少し粘って出そうとしてもなかなか出てこない。 |
職場や学校などでも出ないウンチが気になりますが、電車・バス・車など移動中には、余計につらいものがあります。
残便感の種類
残便感にも2通りあります。
【実際に便が残っている場合】 ●腸に便を通過しにくい障害がある( 直腸ポリープ、直腸がんなどの腸内の固まりが便の通過を妨げる) ●腸の便を肛門まで動かす力の低下(弛緩性便秘や痙攣性便秘などの腸のぜん動運動異常) ●排便時にいきめない(痔の痛みや、排便姿勢の問題、直腸周辺のくぼみに便が溜まる) |
【実際に便は残っていないが、残っているように感じる場合】 ●直腸内の炎症や直腸の感覚過敏、神経障害などにより、便が残っていると誤認する |
以上のように残便感の原因は色々ですが、残便感を感じる時の便の特徴により原因をある程度、特定することができます。
残便感・残うん感がある時のウンチの特徴と対策
残便感のある時のウンチの特長別に、その原因と対策について説明します。
◆ 固くてコロコロした便の場合 ◆
【原 因】 うんちが腸内に長い時間滞留していたため、必要以上に腸によって水分が吸収され固くなった便、つまり『便秘』の症状によるもの。
【対 策】 → コロコロ便を解消してスッキリ出す方法は?
◆ 細長い便の場合 ◆
【原 因】 直腸から肛門にかけてポリープや直腸ガン、痔核などの障害物により腸内が狭められ、そのすき間を通ることにより細くなる。
または、腹筋が弱く(高齢などの衰え)しっかり押し出せないことで細くなる。
【対 策】 まずはしっかり病院などで検査をすることをおすすめします。このままほっておくのは危険です。
大腸がんは、日本女性の死因の第1位で、日本男性の第3位にランクされ、とっても腸内環境の悪化と関連性のある病気と言われています。
出典:「平成27年(2015)人口動態統計(確定数)の概況」(厚生労働省)
※注意事項 特に、大腸がんが直腸にできている場合(直腸がん)は、注意が必要です。血便を伴う場合がほとんどですが、直腸にできたガン細胞を便と誤認して残便感が起きています。早期発見は、ガンであっても治療することで治ります。早めの検診が重要です。
◆ 粘液状の便の場合 ◆
【原 因】 ストレスなどにより自律神経が乱れ、腸の動きが異常になってしまう病気の過敏性腸症候群(IBS)により、1回の排便量は少なく、便意が強いのに十分排便ができなく、残便感や不快感が残っている状態。
【対 策】 → 過敏性腸症候群の治し方!
残便感・残うん感がある時にやってはダメなこと
排便がスッキリしていないからといって、無理やりに踏ん張って出そうとしてはいけません。
硬い便が腸内に残っている場合は、無理やり出すことで、おしりの穴(肛門の周辺)を傷つけてしまい、最悪は切れ痔になってしまう可能性があります。
残便感がある人の多くが、便が固くなって残っている場合が、多いです。一度、切れ痔になってしまうと、硬い便が出るたびに切れて出血し、クセになってしまう可能性が高いです。
残便感・残うん感をなくすには!
残うん感がある場合の一番よくある原因は、腸の病気ではなくて単なる便通の異常の場合が多く、腸の働きが低下しています。
腸内環境を改善して腸を元気にすることで、腸のぜん動運動が正常にする必要があります。
そうなると、ウンチをスムーズに腸から肛門へ運ぶようになり、便通(便秘や下痢)が改善され、残便感のない本当の意味での快便になることが可能です。
私の場合は、腸の働きが低下して残便感がひどくなって便秘になってしまい、とてもつらい思いをしました。
まだ残便感があってもウンチが出ている時に、腸内環境を整えておくのが、あとでつらい思いをしなくて済みます。
私が腸内環境を整えて、毎日、スムーズにすっきりできるようになった体験記がありますので、気になる方は参考にして下さい。