腸内環境(腸の健康状態)が、ヒトの精神状態に作用するという事実が、近年の研究において分かってきています。腸内環境と脳は、密接な関係があるようです。腸内細菌が精神を安定させる!
腸内細菌がうつ病を治す?
腸内細菌が、心を落ち着かせる作用(幸せホルモン)のセロトニンという脳の中にある神経伝達物質を増やしてくれることで、精神を安定させるという働きをしています。
幸せを感じる脳内物質のセロトニンが足りていると、心のバランスを整えてくれるので、心を落ち着かせるように働き、うつ病が改善されるのです。腸内細菌である善玉菌(乳酸菌)が、セロトニンを腸内で作り脳内まで届ける役割をしています。
→ 善玉菌(乳酸菌)は、うつ病にも効くのか?の詳細は、こちら
腸内環境が悪化していると、うつ病になりやすい!
実際に、うつ病の人の腸内環境を調べてみると、善玉菌が少なく腸内環境が悪化してるという研究結果が、国立精神・神経医療研究センターとヤクルトの共同チームによって行われました。
腸内にビフィズス菌や乳酸菌といった善玉菌が、ある一定数より少ないと、かなりの確率でうつ病にかかっている可能性が高いという事なのです。
ストレスが腸内環境を悪化させる
会社や仕事、家庭での人間関係や環境によるストレスによって、うつ病になるという現実は誰もが知っている通りです。ストレスは腸内環境を悪化させるのです。
腸内環境が悪化すると、脳の精神を安定させるという働きを低下させます。そして、ストレスに敏感になったところにまた、ストレスが腸内環境を悪化させ、さらに精神的安定が無くなるという最悪の悪循環です。
あなたも、思い出して下さい。他人の前で発表したり、知らない場所へ旅行・出張したりして緊張すると便秘になったり、下痢になったりすることがありませんか? まさしく、ちょっとしたストレスでも腸内環境に悪影響を与えるのです。
→ ストレスが腸内環境を悪化させる?放っておくと危険なのだ!
腸と脳の密接な関係
このように腸内環境と脳が密接に関係していることが、お分かりいただけたと思います。腸によって気持ちまで左右されることになるんですね。精神的に不安定にならないように、普段から腸内環境を整えて、うつ病などの予防をしておくことが重要なんですね。
私も、かつて転職をして職場環境が大きく変わり、慣れるまではストレスで腸内環境を悪化させ、精神的にも不安定で少しうつ病気味にもなっていました。
まだ初期段階だったので、早めに腸内環境を改善することで、そのままうつ病がひどくなってしまうこともなく、元気に復活することが出来ました。まさか、自分がうつ病になるなんてと思っていたのですが、腸内環境が悪くなっていたら、こんな事にもなるんだなとびっくりした思いがあります。
誰でも、うつ病にかかる可能性は、いくらでもあります。健康でなくなると、その可能性は大きく高まってしまうのです。普段から腸内環境を整えて、精神の安定を守りましょう。